ウルムチ
シルクロードの歴史、ウイグルの遺産、絵のように美しい山々
ウルムチは、中国の他のどの主要都市よりも海から遠く離れており、山と砂漠の境界線上にあります。その長い商業の歴史は、シルクロード北ルートの前哨基地としての時代にまでさかのぼり、その歴史は砂漠から発掘されたミイラの遺骨も含め、新疆ウイグル自治区博物館に記録されています。シルクロード沿いのトルファンのさらに東には廃墟となったかつての交易都市が横たわります。
ウルムチの先住民ウイグル人コミュニティの中心地である新疆国際大バザールでは、郷土料理や手工芸品が売られています。周辺にはマトン入りピラフを地元風にアレンジしたジュアファンなど、ウイグル料理のレストランも多く、地元客で賑わっています。
ウルムチは蘭州、さらにその先の北京と高速鉄道で結ばれて以来、東からの影響が強くなってきています。モスクの尖塔と儒教寺院の色とりどりのひさしが、このコスモポリタンな都市環境を象徴しています。地元の人々に人気があるのが、緑豊かな人民公園近くの天山ショッピングモールや新アジアプラザ。国際的なブランドが入っていて洗練された印象です。光り輝く高層ビルからは、仏塔と蓮の花が咲く市民の憩いの場、ボート湖が見下ろせます。
街からでも美しい天山山脈が見渡せるウルムチでは、標高の高い高原へも比較的容易にアクセスできます。天山天池国立公園には、頂上に雪をかぶった山々と高山林に囲まれた天湖があります。その水辺にはパオの野営地や公共の遊歩道が点在し、色とりどりのボートが水面を行き交っています。